ねごと

140字じゃちょっと足りないこと

20180324 tccm@心斎橋CONPASS

 

10年は何かしらのバンドというものが好きだがはじめての遠征をした。埼玉から大阪へ、向かうはthe chef cooks me "Now's the time tour" 心斎橋CONPASS公演。

高校生の頃は漠然と「大学生になったら遠征するのかな」と思っていたが期待を裏切りおとなしい大学生活を送ってしまった。

動機は主にふたつあった。ひとつは東名阪ツアー渋谷公演がとれなかったこと。もうひとつは、恋人もその日に好きなアイドルの地方公演へ行くことが決まっていたこと。モヤモヤと彼について悩む夜より自分も好きなものに浸る夜にしてしまえ!行くしかないぞ、と決意を固めるきっかけとなった。

 

パンパンなバックパックが邪魔になりそうだったのでロッカーへ預けフロアへ。3列目の端に構えることができた。

いつものごとく断片的にしか覚えていないが…

開演時間を少し押して始まった『song of sick』はライブの終盤で演奏されるものよりスッキリとした仕上がり。

『四季に歌えば』『間の季節』を今聴けたことに感動。揺らぎがちな季節にピッタリ。コーラスの女性二人の声がよかった。「呼ぶ声に腰に手当ててピースサイン」という歌詞で観客がピースサインするところが好き。シェフへの好意が溢れているフリだ。

 

環状線は僕らを乗せて』関東民のわたしにとって環状線は山の手線だが、関西民であろう周りの人たちにとっては大阪環状線なんだろうか。

「向こう3年は生きていく希望を今見いだせました、とか言いながら2,3日後には『人生終わってる』みたいなこと言うんだよね…悲しいことは期せずやってくるから」と語るシモリョーはわたしたちと同じように喜んで悲しんでを繰り返して生きている…そこに惹かれている。

アンコールの『WEEKEND MAGIC NUMBERS』は手拍子が完璧だった。楽しすぎていつぶりかジャンプしてしまった。リリースされて10年以上経つらしいこの曲、ライブにおそろしく映える。舞台から急に消えてしまったシモリョーのシモリョーらしさ。

 

シェフの音楽にはしあわせが詰まっている。具体的にどういうことなんだろう。他のバンドのライブよりも「目の前のライブ以外のことを考えている時間」が少ない。鳴っている音を拾うことに夢中になれるし頭のなかが白くなることが2時間弱の中に何回かある。

決して明るい人間ではないシモリョーがつくる音楽だからいいのだ。支えられている。彼と自分が似ているだなんて偉そうなことは言えないけれど。

「なるようになるという言葉の前に なりたいと願う何かを持ってきて」という言葉を忘れないで進んでいけたらいいなあ。